鍵泥棒という迷惑な人たちにご注意を

住居などに無断で入り込み、家財道具や財産に被害を加える不逞の輩がいます。侵入盗はピッキング技術などのさまざまな方法で、ターゲットとなった場所に侵入してきます。そこで防犯システムの強化や最新技術を取り入れたセキュリティーシステムの導入が叫ばれ、多くの企業法人ではホームセキュリティーなどが実際に使われているというのが現状です。

しかし多くのセキュリティーは「不正侵入」に対しての防犯能力に突出しており、その判定基準として「カギ」を所持しているか否かに依拠しているといえます。このことは人間の警備員や守衛といったシステムが消滅していくなか、ある種の危険度を上昇させる結果となりました。つまり、カギを持っているとさえ判定されたなら、いかなるセキュリティーも防ぐことが出来ない不正アクセスが成立してしまうのです。クラッキングなどの不正行為が、デジタルの世界以外でもより広がっていくことが危惧されているのです。

セキュリティーシステムという防壁に正面から立ち向かい、これを突破すること自体を楽しむ侵入盗もいるのは事実ですが、多くの犯罪者はセキュリティーの向こう側にあるであろう、なにかしらの「財産」にのみ興味があるのであって、侵入方法が楽でリスクがないに越したころはないと考えています。そうした場合、セキュリティーを突破する労力よりも、カギを奪取するほうが効率的であり、リスクが軽減されるという場合も多々あるものです。

外部から侵入する犯罪者にとって、カギを奪取する行為は難しいのが一般的ですが、内部の人間にとっては比較的簡単である場合も多いでしょう。すでに会社を去った人間がカギの管理方法を熟知しており、後々カギを奪取して犯罪に至るというケースも見られます。ストーカー犯罪においても、標的となった人物の自宅の鍵が奪取されたのち、その合鍵によって侵入がなされたケースがあります。カギの盗難にも防犯意識が必要なのです。